幅広・超甲高・ハードウォーカーのニューバランスレビュー

私はニューバランスが好きだ。

私は生まれつき関節が全体的に弱くて、特に足首がすごく悪かった。 だから普通に歩いていても捻挫してしまう。 それに、皮膚が薄いから足の裏はいつもひどいことになっていた。

中学生のある日、私はいつもの街の靴屋の2000円くらいのものではなく、ムラサキスポーツで一目惚れしたDCの16000円のシューズを買った。 快適で、歩くのが楽しくなった。

だが、私は靴はいつも一足しか持っていなかったから、そのDCシューズはすぐにダメになってしまった。

いい靴を履けば快適になる…と知った私は、「どれくらいいい靴ならばいいのか?」と、8000円くらいのM574を買った。 これがニューバランスとの出会いだった。だが、ダメだった。すぐに足を痛めてしまった。

今度は私は17000円くらいのアンバーのM576を買った。 M576はC-CAPとENCAPのコンポジットだったが、このアンバーのモデルは総ENCAPだった。 素晴らしかった。残念ながら私にはDCシューズのほうが快適だったが、それでも安定した歩行は私の旅を支えた。なによりかっこよかった。

それ以降、レナウンのファミリーセールにニューバランスが出ていたこともあり、ずっとニューバランスだった。 高いのも、安いのも試したが、いずれにせよニューバランス以外は稀にしか選ばなかった。 試しに選んでみても、やっぱりニューバランスがいいからだ。

なお、一時期ラインナップされ、消えていったモデルの話をしても仕方ないので、マイナーチェンジを経ているものだけの話をする。

はじめに

私は足長としては24.5cmで、シューズとしても24.5cmだとつま先があたるもののギリギリ入る。 一方、極めて甲高であり、指先まで厚みがある。幅広でもあり、まるっこい足をしている。

歩行距離としては年間で20000km程度だ。 アップダウンが激しい場所に住んでいるので、ほぼ坂である。 電車移動もあるので、立っている時間も長い。

歩形は基本はフロントフット着地で、腰をひねる歩き方をしているが、これに関しては技術はあるのでそれ以外の歩形も必要に応じて使い分けている。 歩行速度は6km/hから11km/h程度である。毎日の山道で鍛えられており、競歩の経験もあるので、かなり速いほうだと思う。

いくつか、特徴的な問題がある。

まず、第一にフロントフット接地だと拇指球あたりが非常に擦れる。ソールの減りとしては前側とかかとアウトセットが偏って減る。 そして、インソールは拇指球あたりがえぐれるように減るし、足裏も拇指球あたりが損傷しやすい。 「かかと部分しかクッションがない」というシューズは多いので、結構困る。

第二に、甲高だとたとえふっくらしたフォルムであっても、足先のほうが細くなっているシューズは履けない。 このようなものは革靴を中心として非常に多い。 だが、これは「そもそも足先は使わないようにすれば」解決できる。私の足サイズは24.5cmに過ぎないが、26.5cm、あるいは27cmのシューズを選ぶことで「足の先のほうが痛い」という状態を回避できる。

第三に、甲高だと必然的にシューズへの圧力が上がり、爪があたる付近が破れてしまう。 一番発生する破損はかかと部分の擦り切れだが、二番目に爪があたる箇所が敗れる、というのがある。主にこれでシューズのライフは終わる。

最後に、足が弱いため機能インソールを前提とするが、機能インソールを入れるとシューズは「底が浅い状態」になる。 これは全体的に甲高に厳しいだけでなく、かかとが浅くなるため足が抜けやすくなる。

New Balance

M990

3万円近いNew BalanceのカタログモデルのフラッグシップモデルであるところのM990。 M576が27000円で、M990には24000円のモデルがあるので、M576のほうが上なのかもしれないけれど、まぁM990が一番上ということでいいだろう。M990もレザーモデルは同価格だし。

一応ランニングシューズに分類されているのだけど、これでランニングは正直したくない。 なんといっても すごく重い 。 推進力はそれなりにあるのだが、重く、足を振るのがしんどいのでランニングには全く向いていない。

v3では、路面が濡れていると非常に滑る、という問題があった。 v4になって全体的にグリップ力は増加したが、その問題自体は変わっていない。

ENCAPで、沈み込みがなくピタっと衝撃を吸収するタイプ。 弾力に乏しくリズムはとりづらいが、蹴り出しのときはいい反発を示すため推進力はある。 v4になってシューズの前半分の柔軟性が上がったため、推進力はさらに上がった。

沈まないがサポート力は高く、長時間立っていたりして圧力がかかる状況には強い。 歩行時は重さが疲労につながる一方、足へのダメージは非常に小さい。

Made in USAモデルは不当に高い、という印象がある。 特に新しいテクノロジーが入っているわけでもないのに桁違いに高いからだ。

だが、実際はM990は非常に良い。クッション性も段違いだし、全体的にしっかりした作りをしており、かかとの擦り切れも、つま先の破れも圧倒的に発生しづらい。 M990v3はこれらの故障を起こすことなく、最終的にはアウトソールが摩滅したためそのライフを終えた。歩行距離は約12000kmで、他のシューズより圧倒的に長い。

M990v4はまだ1000kmを歩いた過ぎないが、消耗の気配はない。 高いが間違いのない一足である。

このシューズは割とドロップがあるほうで、フロントフット着地はやや難しい。ややリヤフット寄り、安定感あるミッドフットも悪くない。

M990に関しては割とバリエーションがある。 実際、私は普通のメッシュアッパーモデルと、ピッグスキンスエードモデルを持っている。

「ウィズが豊富」と言われることもあるが、実際はほぼDウィズ。他のウィズがあるものはカラーを含め非常に限定的。 だが、そもそもこのシューズは全体的に深めで、ふくらみのあるフォルムをしているため、大きいサイズを選べばそれほど問題なく履ける。 Finoa インパクトが入る数少ないシューズである。私にとっては主力だ。

MW1501

このシューズは最高だ

Gウィズまで揃える貴重なモデルでもあるのだが、履き心地はM990に近い。左右から包み込むような感じだ。

M990との最大の違いは軽いこと。ランニングシューズなどと比べられるほど軽いわけではないが、それでもM990よりはずっと軽い。

シューズは全体的にやわらかめで、ぐっと沈んで反発力を生むタイプ。 すごくABZORBらしいむにゅっと感である。 StrideBarによりオーバープロネーションを防ぐとともに、やわらかなABZORBによる姿勢乱れも軽減されており、ABZORBとN ERGYの反発力を活かして高い推進力を発揮できる、「速いシューズ」である。

長距離ラン用のシューズをウォーキングにモディファイしただけあり、推進力と長距離に見事に対応し、連続160kmにも及ぶ激しい歩行を支えてくれた。

シューズは全体的にはやや深め。Finoa インパクトは入らないが、Finoa ランニングくらいなら入る。 つま先部分もやや深い程度なので、大きめサイズのほうが良い。

スタイリッシュなヌバック素材だが、薄いため破れてしまう。 破れるまでの歩行距離は約10000km。価格差を考えるとM990でなくMW1501というのは非常に良いように思える。 軽さだけでなく、防滑性も高いのもM990にはないメリット。

MW880

手頃な価格、上位モデルの通じるスタイルで人気のあるシューズだが、実際微妙である。

このシューズは全体的に浅い。4Eモデルまであるが、4Eモデルでも高さはあまりなく、非常に足を押さえつけられる感じがある。 かかとも浅いため、Finoa ランニングクラスでも足が抜けてしまい、薄型のライトフィットが限界。

シューズの印象は同じREVliteを採用するv2/v3ですら全く違う。 v4ではTRUFUSEになっており、恐らく全く違うフィーリングになっているだろう。

v2はやや柔らかめでむにむにしつつ推進する感じだったが、v3はすごく硬く、薄いフィーリングになった。 浅さも相まって薄い板のような感覚がある。 ランニングシューズに似ているといえば似ていないこともないが、アッパーは硬くランニングシューズほどのフィット感はなく、走るのにはあまり向いていない。

ただし、推進力はあるため、フィットネスウォーキングシューズとして考えれば悪くはない。 耐久性は低いが、ランニングシューズと比べればそれでもあるほう。

浅く当たりが強いこともあって、爪の当たる部分が破れやすい。 v2, v3とも2000kmに届かず破れてしまった。

MW863

NEW BALANCEのシューズの中では最も「革靴っぽい」シューズ。 革靴を要求されるシーンでも割と使いやすい。

ABZORD/N ERGY/ACTIVA LITE/StrideBar/N durance/N GRIP/WALKING STRIKE PATHと機能満載。

高さのない、かなりタイトなシューズである。4Eまでラインナップはあるが、4Eでも浅く、MW880同様ライトフィットが限界。 さらにいえばNew Balanceの中ではサイズの割に小さめで、結構大きいサイズを選ばないときつい。

アッパーは合皮だが、MW685のような安っぽさはなく、高級感ある。 破れることはなさそうな丈夫さだ。

しっかり受け止めてからぐっと沈み反発するABZORBらしいフィーリング。 安定感も高く、グリップ力も高いため、しっかり歩ける。タウンウォーキングシューズだが、推進力もあるのでフィットネスウォーキングにも使える。 トレイルでもまぁまぁ使いやすい。

ただ、私にはあまりにも浅すぎる。痛みが出やすく、怪我も多かったので、6000km程度で使うのをやめてしまった。

MW585

高級感があり、フォーマルカジュアルのようなシューズ。 革靴っぽさもある。

Gウィズまであり、履き心地は最も優れている。シューストリングのないつま先部分が短く、そこまで大きいサイズを選択しなくても快適な履き心地を提供してくれる。

幅も高さもあり、幅広甲高足には心強い。 履き心地そのものは最も快適だ。

ABZORB FLを採用したソールは意外にもしっかりフィーリング。M990のENCAPのように衝撃をしっかりと受け止める。

欠点は、防滑性の低さと、蹴り出しも吸収してしまうことからくる「圧倒的推進力の不足」だ。 このシューズはほんと進まない。完全なタウンウォーキングシューズである。 防滑性に関してはタイル床のときに滑るのであって、ドライのアスファルトでロスを感じるほどではないけれど、蹴り出しが重く、フィットもルーズなのでぼてっと上がる感じであるから、コンフォートだけど進まない。

スーツにも合うシューズで私が履けるものはあまりないので重宝はしているし、手放せないのだが、普段はそんなに使っていない。 東京のほうにいくときとか、仕事では使っているけれど。すごく快適なんだけれど、推進力がないのが痛い。

なお、Gウィズだとシューストリングが内側にある形になり、ちょっとデザインはいけてない。

MW685

MW585と似たデザインの合皮バージョン。 機能的にも全く違い、ミッドソールはCUSH+。 MW585と違い、Gウィズはなく、4Eまで。

すごく安く売っていることが時々ある。

まず、合皮が大変に安っぽい。てかてか。 非常に軽いのだが、それはそれで安っぽい軽さである。

CUSH+はニューバランスで最も柔らかいクッションである。これを含め、MW685の特徴は「柔らかい」に尽きる。 パッド類もやわらかく、合皮のアッパーも柔らかいので、ふにゃふにゃと柔らかく包み込むような感じである。 全体的にいかにも耐久性はなさそうなフィーリングだが、この分コンフォート。MW585ほどではないが、推進力低めという点を含めてキャラクター的には似ていて、価格を考えればすごくいいシューズだと思う。 楽器練習用のルームシューズとして買おうか悩んでいる。

MW585のように深い設計ではなくて、MW863よりは深いものの普通からやや深め程度。 しかしながら、柔らかいのでフィット感は感じるものの窮屈さは感じにくい。

推進力はMW585よりはある。だが、MW585よりも収束が遅いためトータルするとやや速い程度。 MW863よりもずっとコンフォート寄りだけれど、MW585ほどコンフォートではない、というところだろうか。

クッション性は前側はかなり薄く固い。一方、後側はふわふわ。 ドロップきつめで、これはMW585にはないキャラクタ。踵であるくほうが圧倒的に楽。

MW585とは随分耐久性に差がありそうだし、本当にお買い得なのはMW585のほうだと思うけれど、そこまで高い靴は選びにくい人には普通にお勧めできると思う。

以上を踏まえてお勧め度

モデル 価格帯 耐久性 推進力 クッション性 深さ ドライグリップ ウェットグリップ キャラクタ おすすめ
M990 23,000 – 29,000 ★★★ ★★★ ★★★ ★★ ★★★ しっかり ★★★
MW1501 15,000 ★★ ★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★ 軽快 ★★★
MW880 11,000 ★★ ★★ ★★ 軽快
MW863 15,000 ★★★ ★★★ ★★ ★★★ ★★★ かっちり ★★
MW585 18,000 ★★★? ★★★ ★★★ ★★ しっとり ★★★
MW685 9,000 ★? ★★ ★★ ★★ ふわふわ ★★★

About haruka

主宰。
音楽家であり計算機使いであり、ライダーであり声優でもある。

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